
先般の記事に書いた乗っ取られてしまったWEBサイトを復元するのに一番いいのはバックアップからの復元ですということでしたが、言いっぱなしは良くないよということで、バックアップの取得について記事を書いてみたいと思います。
Pleskなら、Pleskバックアップが一番手っ取り早いです。
ヘッドライン
PleskユーザであればPleskバックアップを利用してフルバックアップを定期的に取得されるのがベストです。
こちらのバックアップは設定したドメインのすべての情報をバックアップしてくれます。
メールデータのみならず、メールアカウントのパスワード情報などもバックアップしてくれて、復元することができます。
現状のサーバーが壊れてしまい、復元困難な場合に、新しいPleskサーバーにてユーザデータまで含んだうえで復元することができます。非常に便利です。
Pleskではないユーザの場合
ホスティング業者などのバックアップサービスなどがある場合はそちらでバックアップを取得されるのも一つの手です。
Plesk同様、アカウントデータまでバックアップを取得してくれるようなサービスもあるかもしれませんので、借りておられるサーバーの提供サービスを確認してみてください。
WordPressだけでもいいからバックアップを取りたい場合
メールなどの場合、最悪アカウントを作り直せば済むから大丈夫。。。WEBコンテンツだけでいいのでバックアップを取りたいという方にお勧めのプラグインがBackWPupというプラグインです。
BackWPupプラグインのいいところ
バックアップコンテンツデータの指定(除外)ができる
バックアップ対象を指定できます。(指定というより除外することで意図したデータだけをバックアップすることができます。)
例えば、画像データが大量すぎるのでPleskバックアップではバックアップが取れない場合などに役に立ちます。
また、DB自身のバックアップ(SQLデータとして)も可能であり、さらに、WordPressが公式に提供しているデータエクスポートと同じXML形式でデータの取得も可能になっております。
バックアップデータの保存先を指定できる
なにより、これが一番大きいのですが、そのバックアップデータの保存先を外部サーバーを指定することができます。
一番シンプルなのはFTPサーバーを指定することで外部サーバーにデータをFTPを利用してアップロードが可能です。
もともと私はPleskバックアップデータ取得のために、社内にFTPサーバーを立てて、そのFTPサーバーに各Pleskサーバーのバックアップデータを取得しています。
これは、本当にトラブルが発生してバックアップデータからの復元が必要になった際に、バックアップデータのダウンロード時間を削減するために、私が普段いるであろう社内LAN内にデータを持ってきておきたいという理由と、ディザスタリカバリ(サーバーがある場所以外にデータを保持することで有事の際にデータの退避ができる)目的です。
もともと持っているサーバーに同じようにバックアップデータを保存できるのは大変大きいですね。
それ以外にも、DropBoxへバックアップデータをアップロード可能であったり、OneDriveやGoogleストレージなどにも対応しているようです(こちらは有料オプションのようです。)
なので、保存先に困りません。
注意!バックアップデータを同一サーバーに入れておくことは無意味に等しいです。
今回題材にしている乗っ取り事案からのWEBコンテンツの復元も同じですが、同じサーバー内にあるデータを100%信用できない状態になったことによりバックアップデータからコンテンツの復元を希望するわけですから、同じサーバー内にあるデータを100%信頼できるのかという問題が起きます。
なので、できればせめて遠隔地にバックアップデータを保有するくらいのことはしてもいいのではないかと思います。
cronが使える
スケジュールを組むことができます。
といっても、WordPress単体で稼働するわけではないので何かしらの機能は使う必要がありますが、WPがもともとも持っているwp-cron機能を使ってcronを実装可能です。
それ以外にも外部のcron提供APIなどで定期実行も可能なようです。私はwp-cron機能を使って1週間に1度バックアップデータを取得するように設定することが多いです。
これにより、無意識に定期的にバックアップが取得できるため、何かトラブルが起きても即座にバックアップデータから復元することが可能なように作られていると思ってもいいです。
復元が大変容易
単純にディレクトリ内にあるファイルをすべて圧縮ファイルにまとめてデータをコピーする感じのプラグインなので、復元時は解凍して再展開すれば復元できます。
最もシンプルなバックアップの仕組みですね。DBデータも、中身をすべてテキストファイルに復元可能なSQL言語で収容されているので復元用SQLファイルを利用してコマンドをたたけば(phpMyAdminでインポート処理でもOK)DBも容易に復元できるようになっています。
まとめ
バックアップで重要なのはいざ復元が必要になった際に、慌ててもなにしても、復元に向かう際に対して難しくないことが重要です。
バックアップからデータを復元するような作業というのは相当なトラブルが起きていて、もう過去のデータから復元するしか方法がないと窮まっているときです。
そんな状態ですから、確実に自分の精神状態は混乱しているはずです。
そんな状態でも、容易に復元が可能であるかどうかというのは大変重要なことです。
それらを考えると、Pleskバックアップは大変容易ですし、復元時にWebデータだけを復元するのか、メールアカウントも復元するのか、DBはどうするのかなど部分復元も可能なのでこの安心感は大きいです。
同じように今回紹介させてもらったBackWPupは、バックアップ取得時にバックアップに組み入れるのか入れないのかの選択ができることで意図したバックアップを容易に取得できます。
また、バックアップジョブは複数作ることが可能なので、DBだけのバックアップ、画像だけのバックアップという感じで分割したバックアップも実現できます。
最後は自分が安心できるかどうかが重要です。
また、『最悪、バックアップから復元すればその日の状態には完全に戻すことができる』という、自分自身での確信と自信があれば安心して運用ができると思います。
それらを踏まえてバックアップを考えてみてください