CloudLinuxにすべきか。。。費用面から考えてみた

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最近問い合わせの多い一つに、CloudLinuxにすべきか否かという相談事があります。
私自身CloudLinuxに詳しいわけではありませんが、無償OS利用者がCloudLinuxにすると考えた時どうなのか。。。という視点で考えて見ました。

CloudLinuxとは

ヘッドライン

高負荷・多サイト収容に対応できるディストリビューションです。
いわば、ホスティング事業者のためにあるようなOSと言えます。
また、CloudLinuxをベースにしたPleskでは、サイトごとに、細かなリソース設定が可能ということで、あるサイトの負荷による、同サーバーの他サイトへの影響を最小限にとどめることができるということが想定されます。

CloudLinux+Pleskが導入できるサーバー業者



そんな都合のいいサーバーは、GMOクラウド社のVPSサービスで利用できます。
CloudLinuxは、一番下のマイクロでは導入不可ですが、ミニプラン以上のプランから導入が可能です。

CloudLinuxを導入する際は有料となります。
ほかの業者でどうなのかは知らないのですが、少なくともGMOクラウド社では大体1600円/月程度が必要です。

ということは、CloudLinuxを導入する方が良いのか、もう1つ上位のプランを契約する方が良いのか。。。

この1600円をどう使う方がより良いのか。これがポイントになります。
月額1600円近く払うつもりなのであれば、もう一つ上位のプランという考えもできます。
メモリが増え使えるCPUコアが増える上位プランも魅力的なのです。

CloudLinuxを選ぶとしたら。。。

CloudLinuxを選ぶような場合は、そのサーバーには、複数のドメインをホスティングし、そのどのドメインも分け隔てなく同じだけのリソースを使わせてあげたいと考えるときです。
要は、ホスティング事業者の共用サーバーのようなサーバーには最適ということです。

トラブルを想定しますと。。。

私はホスティング事業を10年以上運営してきたのでわかります。
サーバートラブルのほとんどはサーバーダウンによるアクセス不能状態です。
そのうちの3割ほどを占めるのが、ある特定のドメインが異常な負荷になるという状態です。
その負荷というもののうち、突然訪れる高負荷はほとんどの場合WEBサイトに異常な接続が発生する状態で起きてきます。

CloudLinuxならそんな負荷の時に制限が掛けられるわけです。

このような場合、その高負荷になっているドメインが特定でき、そのドメインサイトへの接続に制限を掛けることができたら、同じサーバーに収容されているほかのドメインへの影響は限定的になります。
今までのCentOSなどでできないわけではありませんが特定するのに時間がかかったり、トラブルが発生してからの事後対策になることが多いわけです。
その点、CloudLinuxは、あらかじめドメインごとに詳細リソース設定ができること、また、ドメインごとの負荷状況を確認できるツールがあるので、ある程度トラブル発生時の影響をあらかじめ限定しておくことが容易であること、また、トラブルが発生した時にどのドメインが原因か特定しやすいこと、そして、そのドメインのリソースを上げたり下げたりが容易にできるなどがあります。
CloudLinuxで構築された共用サーバーなら、過去には大手しかできなかったような個別のリソース制限やサイトの人気度合いなどに応じたリソースの割り当て、上限に達したことによる上位プランへの移行営業などが容易に行えるようになります。

なら、どんなサーバーでもCloudLinuxがいいのでは?

そうでもないのですね。
もちろん、ほかにも最適化されているのであろうことは想像に難くないですが、なにせ有償なのです。お金を払ってまでのメリットがあるのかどうか。これは重要なことです。
GMOクラウド社のVPSサービス内での利用なら月額約1600円。
この金額はスモールプランとミドルプランの価格差ほどあります。
同じ1600円近くを費用として使うのなら、ミドルプランを契約するのか、スモール+CloudLinuxを選択するのか。。。という考え方ができるのです。

CloudLinuxを選択したほうがより良いケース

これは、複数のドメインを1つのサーバーで運用し、各々が独立して稼働してくれないと困るという場合に非常に有効と考えられます。
ドメイン毎に負荷状況が確認できたり、ドメインごとにリソース制限を掛けることができるということは、どのドメインにも分け隔てなく公平にリソースを分配できるという考えができるということですね。

一つ上のプランを選択する方がよいケース

おそらく、ホスティング事業者以外の場合ほとんどの場合こちらです。
同じ費用をかけるのなら、サーバーリソースにお金をかけた方が良いという場合です。
これは、複数のドメインを収容していたとしても、1つのドメインがすべてで、あとはおまけといったようなケースです。
一般個人の利用の場合、人に貸すということより、自分のいくつかのサイトであったり、社内のいくつかの部門ごとのサイトであったりといういわゆる身内のドメインだけを管理しているケースがほとんどです。
一つのサイトがアタックを受けて不具合が生じている=一人が管理しているのなら、ほかがまともに動いていたとしてもあまり意味がない
からです。
それなら、実際のリソースを増やす方にお金をかけたほうがよほどいいでしょう。ということです。

一度試してみたいですね。

ここまでは机上の空論です。論理的に考察すると、共用サーバーのようなサーバーには向いているけど、1ドメインで独占するようなサーバーには費用的には損かな?ということですが、もしかしたらとんでもない軽いイイディストリかもしれませんよね。一度試してみます。

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