
白背景に、白い商品を掲載?
そんなありえないことを、Amazonは、強要してきます。
Amazon商品写真のガイドラインとして原則背景は白(255,255,255)であることが出品ガイドラインのルールです。
薄いグレーは認められていますが、その境界線はあいまいなので、白に越したことはありません。
また、AmazonのWEBサイトレイアウト構成上も、背景が白のほうが良く見えるので、白背景に白の商品を掲載しなければいけないわけです。
そんな、白背景に白の商品写真の撮影記です。
撮影に対しての知識が0から出発
ヘッドライン
まずは、だれでもそうですが、知識がないところから出発です。
はっきり言って、苦労以外のなにものでもありません。
ある機材、あるカメラで撮るしかありません。
ライトと白背景でドン!さて、どうなる?
まず、商品写真の撮影にどうしても必要なのはバックグラウンドです。要は背景です。
背景が必要ですが、ベースははやり白が一番無難で、その後、黒と青の背景でとる可能性が最も高いわけです。
なので、白背景に関しては今までもさんざん苦労してきました。
これまでに購入してきた白背景用の撮影機材です。
撮影ボックス(小物用)
これは、小物用。A4よりふたまわりほど大きいくらいの一面を持つ立方体です。
こちらは三方が白い布で覆われており、中に入れる敷物が数種類の色を持っています。
白・黒・青・赤の4色が標準でついており、小物撮影、それこそ、靴程度のものであればちょうどいいものです。
おまけに、ライト(2脚)とコンデジ用、固定治具までついているのでそれなりにお得でした。
しかし、残念なことに、少し小さいので、靴より大きなものは、なかなか難しいです。
それに、ついてくる布はちょっとのことですぐしわになりますし、埃が非常に目立ちます。
撮影用白背景(布)
簡単に言えば、物干しざおと、そこにつるすことができるように穴がついている白い布だ。
大きくたらしてあげれば、あっという間に白背景のスタジオができる。
もちろんこの布の色を変えれば、青にも赤にも黒にもできる。
大きいので、ネットショップで販売するような雑貨類なら一通りいけるし、人物もいけないことはない程度の大きさだ。
逆に言えば、ある程度広いスペース(何もない8畳くらい)は必要だ。
それと、大きな問題は布だ。
普段片づけるとき、普通に折りたたんで保管しておくと、しわになる。
使うたびにアイロン掛けしなければいけないので結構大変かもしれない。
もし、そういう人がいたら、
こういう紙のものもある。
上記のように背景用のキットを2使ってきたが、布にできるしわ、また、展開したり収納したりが結構手間なのだ。
そこで、考えた。
ある程度無駄な光は吸収して光の羽が少なくて、メンテナンスが少なくて済み(しわが寄らない)、収納も簡単なものはないか。。。
実はあります。
プロジェクタスクリーン(80インチ+三脚)
そうです。プロジェクタ用のスクリーンです。
基本白です。
そして、完全に吸収するわけじゃないですが、反射しない程度に光を吸収してくれます。
そして、巻き取るのが一般的ですし、スクリーン自身作りがしっかりしているので、壊れにくいです。
いいことに気が付きました。早速購入しました。
ライト(撮影用2脚)
これは、私の経験だが、デジカメが安物であったりコンデジであったりしても、ライティング(明かりの使い方)がしっかりしていれば、奇麗に撮影できる。
なので、撮影用の照明はいくつあってもいい。
まずは、この撮影用照明2脚は購入しておこう。
いま現状で、もう2脚ほしいと思うくらいだ。
手持ち可能なライト(LED照明)
パッと撮影したいけど、ちょっと暗い時が多いとき、パッと使える証明がほしいと感じる。
もともと、商品写真の撮影以外でそういうケースが多かったため購入したのがこのLED照明だ。
まず一つに、手持ち用のノブがついている。
そのねじ穴は一般的な三脚のねじと同寸法だから、三脚に立てることもできる。
そして、別売りだが、SONYのビデオ用バッテリーを付けることができて、そうすることでコードレス化可能だ。
こうすることで、その場その場で光源を確保できるライトだ。
また非常に明るく、そして調光が可能なため、補完的な証明として重宝する。
フィルタもあり、白とオレンジが標準でついてくる。
白は同じ白いあかりでも少しフィルタをかけて優しい光にできる。
オレンジは食べ物などを撮影する際に、少し赤みをかけることができる。
カメラにつけるLEDライト
使う使わないはその時その時になるが、正面からの明かりというのは実は取り回しがなかなか難しいのだ。
なぜなら、正面にカメラを置くわけだし、おそらくそこに人もいる。
また、フラッシュはなかなか素人では使いにくい代物で、常時点灯してくれているほうが実際は使いやすい。
そこで、上記のようなフラッシュを指す位置にLED照明をつけることで、正面からカメラの向きに充ててくれる。
また、この照明はビデオカメラにも設置できるので、夕方~夜のビデオ撮影にも使える。
その時々だが、あると、もう一つ足りない。。。という時に役に立つ。
機材はあれど技術なし
さて、それなりに、機材はある。
しかし、技術が無い私なので、まずは撮影してみる。
今回、お客様から依頼があった骨壺だ。
骨壺というのは基本白い(厳密には薄い肌色)。
白背景に白いものなので、ピント合わせも一苦労だ。
まず、証拠に設置した風景を撮影
バックの白は、プロジェクタスクリーンで。
左右の黒い箱が、照明。中は蛍光灯4灯×2脚。
正面にある黒枠が、LED手持ち照明だ。
撮影の際にはカメラを構えたカメラマンの上から手持ち照明で商品を照らす。
要は2人がかりだ。
そして撮影したのがこちら。
悪くもないのだが、良くもない。
なんだか非常に微妙だ。
次に、一眼レフカメラで撮影。
多少カメラの性能の差があるからか、奇麗には取れたがいまいちパンとしたものにならない。
そこで、デジカメ撮影に詳しい方に相談。
私いま、写真撮影しているのですが、白いものを白背景でとっています。見てもらっていいですか?Aさん大丈夫ですよ。
ああ。なるほど。これ、補正かけてもこのくらいですよ。
Aさんきれいに取るにはどうすればいいか教えます。Aさん白背景に白いものを撮影するときは、写真撮影のセオリーから外れます。
バックグラウンドに、ライトを入れます。要は光らせます。逆光です。うまく取れればこんな写真が取れます。
私うっそ?まじですか?そんなことしたら、白くて全部抜けちゃいません?Aさんだーい丈夫。一眼レフカメラをマニュアルにして私の言うとおりの設定にして三脚固定できっちり取ってください。
さつえい。。。パシャパシャ私さ、撮影できました。。。思ったよりいい出来です。補正かけたらこんな感じになりました!
Aさんほらーいい出来じゃないですか!ばっちりですよ!Aさんあとは、かたがっちゃってるのと、光源が左右対称じゃないことと、もう少しピントをしっかり合わせれば浮いたいい感じの写真になりますね!
運よく、機材が一通りあったこと、たまたま、撮影に詳しい方に指導していただいたおかげもあって、すぐにうまくできた。
白背景の白いものの撮影まとめ
白い背景にこだわったわけではない。
Amazonの写真掲載の規約上、背景が白じゃないといけないということからこういう問題が起きた。
しかし、文句も言っていられないので、何とかしようと思い立ったわけだ。
今回撮影してわかったことは、まず、がんばればなんとかなるということだ。
素人で知識もないままとった写真でも十分満足はできるレベルになった(補正をかければ)
ただ、買いたい!と思わせるような写真にするには、浮き出ているような感じを求めていた。
そのような写真を撮るには、いくつかポイントがあったそのポイントを整理してまとめとしたい。
- 背景を光らす(いわゆる逆光状態)
- 背景3:前景1程度の光量
- ライティングさえしっかりしていれば本来陰になるような場所もしっかりと明るく撮影できるはず
- ある程度持っている機材で限界まで明るい写真を撮った後は補正する
- 補正は、ホワイトバランス、色味、コントラストなどをうまく使って本来の色に極限まで近づける
記載してみると、大したことではないのだが、これらはすべて大変なことなのだ。
一度真剣に写真と向き合ってみたらいかがだろうか。
追伸:ページができました!
この際に撮影した骨壺ですが、Amazonにカタログができました!
ぜひ、見てください!きれいに撮れていますよ~