
せどりって儲かるのかな?
ヘッドライン
法人・個人問わず結構多い問い合わせなのです。
そもそもせどりって?
ということで、”せどり”というのは、現状の販売価格より安く値段設定をしても自分に利益が上がるような商品を探し、仕入、販売する商売の名称です。
”せどり”というのはネットでの商売で使う用語ではありません。古来からある商売の一つです。
せどり-Wikipedia
当記事の本題の”せどり”は、インターネット上でよく耳にするせどりに関してのネタである。
よく情報商材やせどり用のソフトが出回っているが、せどりで稼ぐことが本当にできるのかどうかというはなしである。
せどり系の情報商材にある~月収100万円達成!のウラノウラ~
私の友人などもよく私に相談に来るのだが、月収100万が達成できるのなら独立してやってみたい。月収100万円達成の可能性ってどのくらいなんだろう?
と、相談に訪れる友人が増えてきています。
答えでいうと、ちゃんとやる気が合って、一生懸命取り組めば100万円は誰でも達成可能です。
ただし、”食って行けるかどうか”は別です。
???何を言っている。月収100万なら今以上の稼ぎだから食っていけるに決まっている!
と思った方。あなたはすでにキャッチコピーに騙されているのです。それに気づきましょう。
月収100万円というのは月の収入が100万円、要は月の売り上げが100万円ということです。
ではその100万円の収入を得るために、仕入れや、発送・在庫保管にかかる費用、出店手数料、成約手数料を引いたらいくら残っていますか?その残った額面が利益なんです。
よく見てください。せどり系の情報商材で利益100万円と書いてある商材を見かけましたか?おそらくほとんどが月収か、売り上げと書いているはずです。
また、通帳の写真など掲載してあるものを見かけたことがあると思いますが、100万円の入金があったということは、やはり100万円の売り上げということですよ。
利益ではないということを忘れないでください。
では、その月収100万円というのは利益にするとどのくらい儲かっているものなの?
企業でなくとも、商取引を行えば気になるのは売り上げと利益です。
信用できるのは100万円が2か月ほどで達成できるかどうかというところですが、そこは安心ください。
当方はせどりより面倒くさいドロップシッピングで月商200万を2か月目で達成しました。
どんな商材でも100~200万円の月商はがんばればすぐ達成できます。
問題は利益です。
私が200万円を達成した時は、最終的な経常利益率(人件費を抜く)が8%程度でした。
200万円の売り上げに対して16万円ほどの利益があったということです。
小さいとみるか大きいとみるか。比較対象が思い浮かびませんが、月8%の利回りと考えれば、銀行や投信、株券で8%を達成するのは至難の業だと思います。
これは出店先がAmazonであろうが楽天・Yahooであろうがそこまで大差はないと思います。その点を気を付けてください。
利益計算に必要なのはなに?
シミュレーションを容易にできるように利益計算はどうやるのかお教えします。
まず、自分たちで自由に決めることができるのは【販売価格】ですよね。
全ての基準はこの販売価格です。
たとえば7,000円で仕入れた商品を1万円で売ろうと思います。
1万円と設定して公開しました。
ここからシミュレーションです。
仮にこの商品が売れたとします。売り上げとして1万円が計上されます。
販売手数料
Amazon社は商品が販売確定するとほとんどの商品で一律15%の販売手数料を売り上げから天引きしていきます。なので、1万円の商品が販売確定すると、15%の1500円を天引きした残金8,500円を振り込んできます。
その代りAmazonは、クレジット手数料やアフィリエイト原資などという細かい手数料がないのでこれ以上引かれるものはありません。(月額利用料は別途必要ですが)
じゃあ、この8,500円から、仕入れ代金の7,000円を引きます。のこり1500円。
そこから梱包にかかったコスト、送料コストなど雑費を引きます。大体700~1000円の間でしょうか。シミュレーションなので大きく見て1000円ひいておきます。
そうすると500円残りました。これが利益になります。
この計算では、利益率5%ということになりますね。
まてまて。なら、12000円で売ればいいじゃないか。たくさん儲けが出るじゃん?
そうです。みんなそう考えます。
しかし、ほとんどの商品の場合、独占的に販売できる商品というのは数少なく、ライバル店舗がいるものです。
特にAmazonは、1商品1販売ページという原則があり、各店舗が1商品ページに乗り入れる方式で、カートに入れるボタンは基本的に最安値の店舗が獲得できます。
なので、自分勝手に12,000円としてもし、ほかの店舗で1万円だったとしたら、売れるはずもありませんよね。
この、仕入と、販売価格の差が大きい商品ほど、利益率が大きいいわゆる”おいしい”商材で、差が小さい、もしくは仕入れ代金のほうが高いような商品は”おいしくない”商材といえますね。
これらを計算し、確実に利益が上がりそうな商品を探して仕入れて販売する商売を”せどり”といっているのです。
単純でわかりやすいですよね。商売の方法は。
安く仕入れて高く売る。でも、ライバルよりもは安いから売れていく。
これがせどりビジネスの根本です。
これは、セラー(販売点)・バイヤー(購入者)・大手ECモール(Amazonや、楽天など)三方良しのビジネスモデルともいえます。
なので、決してやばい商売でも、儲からない商売でもないです。
努力と根性と、資金力がそこそこあればだれでも成功できるビジネスといえます。
どこまで利益を伸ばせるものか?
それこそ努力と根性、貴方の見る目次第ですが、Amazonは、日本での売り上げが1兆近くあるそうです。世界では約10兆円。
楽天も1兆を超えその勢いは止まりません。
まだまだEC市場は拡大していますので、年商で1億はがんばれば達成できるのではないかと思います。
もちろん、それだけの資金力と、それだけの努力、人員、時間を作らなければできないと思いますが、やってやれないことはないでしょう。
リスクは如何に?
商売を行う以上、リスクはあります。
そのリスクをペイして有り余る利益を上げる必要があるわけですから、販売価格を決定する際、リスクを加味した利益率を計上しておかないと、売れたときはもうかっていたはずなのに、決算してみると最終的に赤字だったという可能性があります。
せどりのリスクを単純化すると2つです。
在庫と返品です。
たとえば、売れ残り、いわゆるデットストックといわれる死に体になってしまう商品は必ず出ます。
売れると思って仕入れた矢先に新製品が旧製品の何倍も安くなって売られてしまって売れるはずもなかろうという状態や、自分が仕入れた直後に、仕入れ代金を大幅に下回る価格で販売を始めた店舗の登場など、市場は生き物です。
たとえば、クレーム。特に、中古品を扱うようなせどりビジネスを行う場合、その中古品のコンディションが購入者の思っていたものと違うというトラブルは後を絶ちません。
出品者がどんなに状態を書いたといっても、思ったのと違うというクレームには太刀打ちできないのが現状です。
返品・返金・交換を受け付けるしかなく、そのようなクレームが多い場合赤字に転落する可能性は十分にあります。
たとえば輸送コスト赤字。これは事前調査と運送会社との交渉次第でどうにでもなりますが、輸送コストをペイできず赤字転落される出店者の方が実は意外に多いのです。
売るたびに600円マイナスで、なぜマイナスかわからない。と、嘆いている方がいますが、売るたびに600円マイナスということは販売確定してプラマイ0。発送時の送料がペイできないとすぐにわかるようなものですが、いざ始めてみると、仕入より高く売ったつもりなのになぜ。。なぜ。。。となりがちなのです。
先ほどのシミュレーションを重ねればわかりますのでちゃんと出品前に計算したいところです。
とはいえ、どのような商売でも当然のように起きるリスクです。
また、仕入れも100個単位などで仕入れるわけではなく、100種類の商品を1個ずつなどという分散型の仕入なので、どれか1点が問題が起きても残りの99点まで同じ問題が起きるかというとそうではありませんので、独立したいけど、独立するネタが見つからないという方にはちょうどいいコストとリターンではないかと思います。
さーて、じゃあ、どの情報商材・ツールがいいの?
いえ。まず自分だけでやってみてください。
Amazonなどでいろんな商品を調べてほかのショップなどでもっと安く販売しているところはないかと。。。
1つ、2つは見つけることができます。
せどりのツールや商材は、その調査を簡単にするソフトです。
汗水たらして苦労しないで商材の良さがわかるはずもありません。
ほぼすべての商材は売り上げを保証するノウハウではなく、せどりの重要要素である、安く仕入れるための情報収集です。
情報収集にもジャンルややり方があります。
自分に合わない商材を手に入れても間違いなく使えないソフトになります。
まずは自分がどんな系統の商品をよく扱い、どのような系統ならお客様の問いにも応えることができるのか、そのような商材に向いているツールは何か、このあたりが完全に理解できてから購入しても遅くありません。