
SEM・SEOを意識するあまり、中身のないサイトになっていませんか?
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こう問いかけると、ある程度対策を意識している方は【ドキッ】とするのです。
なぜなら、SEOを意識するあまり、中身がむちゃくちゃになっていくことや、SEMといいながら、まったくマーケティングをしていないサイトが散見されるからです。
私が手掛けてきたお客様のほとんども、SEOというものがあり対策をしなければいけないという情報だけが大きくなり、結果的に、SEOをやるためのサイトになってしまうことが多いのです。
そうなってしまうと、上位表示はするかもしれません。アクセス量は増えるかもしれませんが、ただそれだけなのです。
そうならないように、いくつかポイントを絞って解説したいと思います。
なぜ?なぜ?なぜなぜ坊やがSEOで成功する秘訣
これは、SEOに限ったことではないのかもしれませんが、なぜそれをやるのかという原点に立ち戻りましょうということです。
なぜSEOをやるべきなのか。これを明快に、明確にしておくのです。
SEOというのは検索エンジンに対して最適化する(SearchEngineOptimization)ということですから、もっと突き詰めていくと、何のために検索エンジンに向けて最適化したいのか、しなければいけないのかを考える必要があります。
とはいえ、ほとんどの場合、検索エンジンに対して理解しやすいようにページを最適化して、検索エンジンのご機嫌を取ることが目的ではありません。
なぜ最適化するのかといいますと、そのキーワードで上位表示されることでアクセス量が増え、最終的にはコンバージョン(成果)につながることを期待して最適化するのです。
重要なのはその目標に掲げる成果を達成する【過程】でしかないということを忘れないようにしてもらいたいということです。
SEOを意識するあまり、SEOを行うことが目標になってしまう方が多いということです。
結論でいうと、検索回数の多いキーワードで上位表示されたことを喜んでしまい、その後のトラフィック量やコンバージョンを気にしなくなってしまいます。
また、そうなってしまうと、その上位表示されたこと自体が資産と勘違いしてしまい、サイトのリニューアルや、文章の変更をやるにやれない、下手に編集すると評価が下がってしまうことを恐れてしまうのです。
そうならないために、【なぜSEO対策を行うのか】、わかりきっていることなのかもしれませんが、改めてなぜ行うのか、行った結果どのような目標を達成できると考えてのことなのかを明確に明示しましょう。紙に書いて張っておくくらいのことが必要です。
対策を行うキーワードは何がいいのかを調査する必要あり!
上位表示されるのなら何でもいい。
よくお客様に言われる返答です。
しかし、アクセスが増えれば収益につながるという広告媒体のようなサイトやYahooのようなポータルサイトならそうかもしれませんが、ほとんどの場合はそれでは何も得ることができないでしょう。
たとえば、たこ焼き屋さんが、【刺身】というキーワードで1位になったらどうなるのでしょう。
そのほとんどは何の意味もないでしょう。
こういうお話をさせていただくと、これがまたお客様からこういわれます【そう言った極端な話ではなくて、なんとなく分かるでしょ?】と、言われるのです。
もちろんたこ焼き屋さんが刺身というのは極端な【例】ですから、まず私たち自身も考えることはありませんが、もっと近いところではオーナーの志向がわからないの何もできないのが現実なのです。
何でもいいというのは、たこ焼き屋さんで刺身で1位になっても結果が出たということになるのです。
仮にこの記事を見ている方で、業者に頼もうと思っている方は、とくにこの項をよく読んでほしいのですが、ある程度検索回数が少ない、メジャーではないキーワードを業者に提示できるくらいは自社サイトと、閲覧者の関係を意識してください。
たとえば、先述のたこ焼き屋さんですが、たこ焼き屋さんのホームページといってもその方向性まですべてのたこ焼き屋さんが同じかといいますと微妙に違うのです。
購入者であるエンドユーザ向けのサイトなのか、もしくは、そのたこ焼き屋さんと取引している取引先向けへのサイトなのかで『たこ焼き』以外のキーワード、追加キーワードが見えてきます。
SEOは利用者側の立場になってみるとわかりやすい
貴方が、たこ焼きを食べたい!と思って検索エンジンでたこ焼き屋さんを探すとき、冷凍のたこ焼きを売っているたこ焼き屋さんを探す時、業者として、たこ焼き屋さんにぜひおすすめしたい機械を持っているときそれぞれ検索キーワードは違いませんか?
たこ焼きを単純に食べたいと思ったら、『たこ焼き』というキーワードだけではなく『地域』というキーワードをつけ足しませんか?
『たこ焼き 新宿』などという、スペースを入れて複数のキーワードでの検索です。
店舗を構えるたこ焼き屋さんであれば、『たこ焼き』という大きなキーワードで上位表示されなくても店舗がある『地域名』が付け足された複合キーワードでさえ上位表示されればそれなりに効果が上がります。
そう考えれば、『たこ焼き』で1位になったものと、『たこ焼き 地域名』で1位になった場合、かかるコストと、得られる成果のバランスからどう見ても後者の方が利益率が高いというのが想像がつきやすいのではないでしょうか。
ロングテールという考え方を持つ
米国Amazonが2000年代に入り大成功したという書籍が大量に売られました。
その中でもマーケティング系の本では、【ロングテール戦略】という言葉がどの書籍にも入っていました。
ロングテールとは呼んで名のごとく、「長いしっぽ」という意味ですが、このロングテール戦略というのはニッチキーワードでの上位表示に徹底的にこだわるという戦略でした。
当時のAmazonは、書籍をベースにしたECサイトで、日本でいえばISBN、書籍名などで検索した場合に、基本的にAmazonのその書籍のページが上位表示されるケースが非常に多くなります。
そうすることで、その本を求めている閲覧者はパッとAmazonで購入してしまうという戦術です。
当時SEOという言葉が登場し、以下にメジャーキーワードでライバルに打ち勝つかという考え方が基本でしたが、Amazonのロングテール戦略が大成功してからは、如何に自社にドンピシャのニッチキーワードをたくさん見つけ、そのキーワードで上位表示されるようにするかという考え方に変わっていきました。そのころからSEO、検索エンジンに向けた最適化だけではなく、そのもっと上位の考え方とでも言いましょうか、マーケティング戦略的な面を重視されるようになっていきました。
話はAmazonに戻しますが、Amazon社で取り扱う書籍すべてが上位表示されるわけではありませんでした。(最近はAmazon自体が強すぎてほとんどの場合1位になる)
ベストセラー書籍などの場合に、ほかのサイトが1位になっていることもしばしばありました。
しかし、Amazonは1つ1つの順位結果はまったく気にしておらず、むしろ、だれも記事すら書かないような書籍での上位表示のほうが喜んでいるフシもありました。
なぜなら、だれも記事を書かないような本だからこそ、仮にその本のタイトルで検索した人はほとんど購入してもらえる可能性が高い顧客だからです。
コンバージョン率が異常に高いということです。
また、そうやって超ニッチな書籍を購入した方が、メジャーな書籍を一緒に購入する可能性もあるのです。
なので、Amazonは1つ1つの検索結果より、大量の書籍を持つことと、全体的に上位表示されている書籍ページが多くなることを意識して作ってきたといわれているのです。
検索結果順位の変遷をしっかりと書き溜めておく
○○というキーワードで▲位になった、1か月後には■位になった(上がった・下がった)と、各キーワードごとに変遷していきます。
検索エンジンは、みんなの作ったページがリストアップされるわけですから、自分のサイトだけの関係で検索順位が変わるわけではありません。
基本的に、情報を更新しなければ徐々に下がっていく
全部がそうとは限らないですが、フレッシュな情報ほど重要度は高いとみなされる傾向にありますので、更新がされていないページは徐々にその評価が下がります。(サイト全体の評価ではなく、個別ページのことを言っています)
そういった関係もあるので、ライバルの更新状況、新規に追加されてきたページなどとの相対関係で順位が決まっていますので基本的にはライバル関係が熾烈なキーワードほど毎日のように順位が変遷するのです。
自分たちの行った作業と検索順位結果の変遷を見ると、何をやると評価が上がり、どうなると評価が下がるのか手に取るようにわかるのです。
そのためにも検索結果順位は定期的にチェックし書き溜めておくことが必要です。
私はGRCという検索順位チェックツールを利用してデータをためています。
このソフトのいいところは、PCを起動し続けてあれば定期運転(指定時刻になったら毎日チェックしてくれる)が可能であったり、ビジネスライセンスを購入すれば、サイトURL、チェックキーワードが無制限で利用できますので、ありとあらゆるキーワードを入れて、自動運転しておけば気づいたらデータが書き溜まっていき、検索エンジンでどういう位置づけなのかすぐにわかるようになります。
ブログなどを更新すると評価が大きく変わる
これは、私が今まで様々なお客様のサイトを当ツールを使って検索結果を書き溜めていった結果としてわかったことです。
ブログ(同じドメインであることが条件です)を設置し、そのブログ記事を更新するといい方向か悪い方向化は別にして検索順位は大きく変動します。
先述しましたが、更新頻度が高いサイトとみなされ、ロボットもよく来るようになりますし、少なくとも記事1ページは確実に純増しているのです。
そういったこともサイト全体としては加味され、結果的にキーワードでの検索順位に影響してきます。
ほとんどの場合、ブログ記事を1か月に1件以上更新していれば、その会社の会社名や経営者の名前などではすぐにでも1~3位にランクインしてきます。
公式サイトにあたるわけですから当然といえば当然です。
逆に、よくある名前でもない会社名なのにどうしてか上位表示されない。タウンページみたいなサイトが上位5位にランクインしてしまっており、なかなか逆転できない。
という会社さんはそのほとんどは更新もしていない、サイト内で会社名がテキストでまったく入ってないのです。
そんな難しいことを意識するより、ブログ記事を定期的に追加し、その記事内に、会社名を少々織り込みながら更新していけば自然と上位表示されていきます。(SPAM的な対策などをやっていない場合)
アクセス解析でしっかり傾向を確認しながら検索エンジンからの誘導が成果につながりやすいかどうかをチェックする
ここまでを読んでいただき、私の原則はSEOを過度に意識しない。その代わりにBlogで定期的に記事を作り更新していくことで、サイト全体のパワーをつけていきましょうということだということがわかっていただけたかと思います。
ここからが重要ですが、そうやってパワーをつけても成果が上がってこない方が実は【たくさん】いや、【ほとんど】なのです。
よほどオンリーワン商品でも扱っていない限り、このくらいでは購入者に購入してもらうというところまで結びつかないのです。
購入までつながらない理由を簡単にリストアップします。
- 商品の説明がほとんどない
- カートの場所までたどり着けない
- どう見ても胡散臭い
- 個人情報の保護に関して徹底されていない(不明)
- そもそもほしいと思っていない
というあたりがSEOを意識するあまりおざなりになることが多いのです。
商品の説明は、いろいろな企業のランディングページを見ていただくのが最もいいと思いますし、その商品を手に取らせずにどんな商品化お伝えするために必要な情報はすべて書いても足りないと思ってください。
前後左右上下の写真、人が持った時の写真、スペック、色、部屋に置いた場合など映像と詳細が絶対に必要です。
また、それらは当然のことですが、それ以外にその商品を購入した場合に起きる『ベネフィット』その商品を使ったときの未来像を示してあげる必要もあります。
たとえば家電量販店で掃除機を見ている場合、その場で手に取ってそしてものによってはその場で吸引力などを確かめたり、音を聞いてうるさいか静かかもわかります。
ネットの場合、そういったことがわからないわけですから、それにたるだけの情報を絵か字、可能なら動画にして見せてあげる必要があるのです。
もう少し簡単に言えば昔よくあったタバコを商品の横において大きさがわかりやすいようにしてあげる、そういったことを様々な面で示してあげる必要があるのです。
また【そもそもほしいと思っていない】というお客様、実はネットではこのお客様を【今ほしい】のお客様に変えることができれば成功できるといわれています。
極端な話をすれば、【今すぐほしい】というお客様は、多少高くても家電量販店で買うのではないでしょうか?
ネットショップで物を購入する方は、最初はほしいと思っていなくて、見ているうちに【これならほしい】という考えに変わり、【大至急じゃないけどすぐ購入しなければ損する気がする】という意識になればネットで注文する『意味』があるのです。
さて、あなたのサイトには、そのような『いいなぁ』と思っているお客様を『今買えばお得だよな、買わなかったら損するかもな』という意識変革できるサイトになっていますか?
まとめ
ここまでお読みになり『あれSEOは?』と思った方、おそらくあなたにとって今やる必要があることは【SEO】ではありません。
サイトの中身を【人】が見て理解できるものに作り替える必要があるはずです。
SEOというのは、【人】がみて意味のあるページを作り、そのページを見ることでプラスになる方に届けるために、各ページごとに該当者が【検索しそうな言葉】で上位表示されるように努力することです。
まず人が見て意味がないページで上位表示したってまったく意味がありませんから。
逆に、SEOか、大事だよな、とここまで読んで意識した方はSEO対策を行った方がいいのでしょう。
ただし、技術的な細かいことよりも、まずは内部ページ数をカウントしてみてください。
100Pもないのであれば、どんなに頑張っても強力なキーワードで上位表示されることはまずありませんから、同一ドメイン内でブログなりページがふやしやすいツールを導入してください。
ただし、機械的に量産するようなページはだめです。
ちゃんと自分で文章を考えて書きましょう。
そうすることで自然に順位は上がっていきますよ。