ビッグデータを難しく考えない

ビッグデータという言葉はよく聞くがその実何かわからない、いったい企業経営にどう役立つのだろうか。
そう感じた経営者の方も多いはずだ。
そして、調べてみると、大手企業の成功事例みたいなものが出てくる。
業務改善に役立ったとか、売り上げ増加に貢献したとか。。。
よさそうだと思いながらもいったい何なのか。。。
自分なりにわかりやすくしてみたいと思う。

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ビッグデータとは

ヘッドライン

ビッグデータとはそれ自体が何かを生み出すわけではない。
呼んで名の如し大きなデータ(情報)だ。
重要なのはそのビッグデータをどう活用するかである。

アクセス解析や財務分析はビッグデータ活用の一種

大手IT企業の成功事例や導入事例を見ると、ユーザ自体も上場企業で業務改善や売り上げ改善をうまくできた
といったような事例が並び、大がかりなシステムというイメージがついて回る。
確かに、理想というか企業が求めるものの一つに改善における企業力の強化がある。
結果的にそうなっていくために様々な情報を分析して問題点を抽出、その問題を解決していくことでさらなる企業力の強化につながる。
しかし、その根本にあるのは、売り上げの増加と、経費削減にある。
両方ができれば企業の利益は増加するのは自明の理である。
どの企業でも基本的にはやっているはずであるのは財務分析である。
出てくる決算書上での黒字・赤字から、キャッシュフロー分析から、企業の傾向を導き出し、どのくらいの資金力が必要かなど、規模の大小はあれどそして、分析資料の多さ・少なさはあれど経営者レベルの頭の中ではもちろん行っているだろうし、大企業になればなるほど、専門家を多数交えて分析しその先の経営判断材料にしてく。これもビッグデータ活用の一つだ。
企業によっては過去数年の財務資料を組み込み、この先の3~5年の経営方針を決定したりしている企業も多い。
次に、ホームページ運営においてはアクセス解析というものがかなり以前から当然のように存在している。
HPを開設したら気になるのはもちろんそのHPをどのくらい見られているのか、ライバルにあたるHPとどのくらい差があるのか知りたいのが当然だ。
そして、知ったらそれを増やしたい。もしくは現在とは違う質の顧客層に閲覧されたいなど分析結果からその次の展開を考えHPのコンテンツの拡充を図る。
インターネットの世界がこの10年で急成長したのとブログやソーシャルメディアの普及が時期がたまたま一緒だったわけではない。
手軽に更新できるブログによりネット上に渦巻く情報が爆発的に増えた。
結果、インターネットというマーケット自体が超ビッグデータで、その情報を自分が求めているものに近い情報を表示してくれる検索エンジンが飛躍的に品質向上した結果、ネットの情報をビジネスや生活に生かせるようになったのがこの10年なのだ。
誰かがそう誘導したわけではないが、自然とネットを活用する人類が求めたものが膨大な情報と、それを整理してくれるシステムだったのだ。

ビッグデータをわかりやすく説明すると・・・

ここまで読んで感じることは、なんとなくわかるけど、では、自社でビッグデータ活用を考えたときどうなるのか。
それがわからないのだ。
企業内におけるビッグデータとは、簡単に言えば、企業内に渦巻く様々なメディアによる情報を電子データ化し、蓄積することから始まり、最終的にはそのデータを様々なミッションに合わせてデータを加工し分析でき、何かの方向性を導くに足る情報を経営者に提供できることである。
もっとわかりやすくすると(知らない人にはわかりにくいかもしれないが。。。)、エヴァンゲリオンに登場するスーパーコンピュータMAGIシステムのようなシステムがビッグデータ活用の行き着くところだろう。
MAGIの場合、判断までをコンピュータがやってくれ、決断をするのが人間である。
現在のコンピュータ性能やストレージ容量を考えると、判断までできるだけのシステムを作れるとしたら、国家予算規模で予算を立てれる企業であれば開発も可能だろうが、さすがにまだそこまでのコストをかけれる企業がたくさんあるとは思えない。
日本だと、世界に名だたる自動車メーカーか国内最大手ネットショッピングモールくらいだろう。
ネットショップ企業の場合、もともとIT主体の企業ということもあり、顧客の行動分析データや購買データはもちろん取得しているだろうし、その企業の場合、銀行や投資会社それ以外にも馬券購入システムなどの開発も手掛けており、およそ日本人であれば何かのジャンルで何かしら利用したことがある場合が多いだろう。
各システムごとに利用者の行動データは取得しているだろうから、そのデータを分析するツールを作ることはたやすいだろうし、ある程度サンプルケースが集まれば(もう集まっているとも思うが)、判断プログラムだって作れないことはないだろう。後者企業はコスト面で実現可能性が高いということだ。
もう一度わかりやすく説明すると、ビッグデータというものは、データが大量にあるという意味であり、大事なのはそのデータを企業経営にどう活用するかである。
そして、最終的にはコンピュータであらゆる情報を蓄積した後はその会社にとって最も良い答えが導き出せるような情報を出力することである。

考えてみたら、私が現在所属している会社で取引情報の分析はしたことがあるのだろうか。
と、ふと考えてみた。
無いといえばうそになるだろうが、おそらく経営者の脳である程度の判断と、取引先へ通っている担当者の勘、いわば肌で感じる感覚や嗅覚で仕事をしているのではないかと感じることがある。
なぜなら、入ったばかりの私にはなぜこれが売れるのかわからない。なぜ、あの企業が当社に頼んでくるのか理解できない時があるのだ。
担当者などに聞いてみると、たまたまそこにいたからだと思いますや、今までずっとうちに頼んでいたんだから次もうちに。。ということだと思います。
という、経営者を経験した私からしてみると非常に危険な怖い回答が返ってくる。
特に前者の発言の【たまたま】というのは、本当にたまたまだったのだろうか。
わたしにはなんとなく、通っている間に、注文が来そうなパターンというのを担当者は肌で感じていて、そのたまたまが起きそうな日にいるから注文が来ているのではないか。
もし、そうであれば、担当者がかわると、おそらく注文が来なくなる。
しかし、おそらく、その傾向は販売管理ソフトに絶対眠っている。
再発注、追加注文のスパンは、数量と、その数量を消化する期間はおそらく過去の注文情報でわかるはずだ。

なんとなく、自分が今会社で何をすべきか見えてきた気がした。

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