ヘビーユーザには向いていません。ウルトラブックと、ハイエンドノートパソコンの違い

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愛機が壊れた。。。

ヘッドライン

先般、がっつり仕事でウルトラブックで書類を作っていたら、突然ブラックアウト、そして再起動→BIOS画面で無限ループという状態になった。
つい数分前まで利用できていたことを考えると明らかな故障だ。
どうも動きを見ているとMBR(マルチブートローダー、OSを起動するための前段階の起動スクリプトのようなもの)が読み込めていないっぽい。
もっともっと突き詰めるとイコール、SSDが飛んだのではないか?と推測した。
何せ、仕事のメイン機として使っていたマシンなので、重要なデータなどもすべてこのマシン上にあるわけだ。。。

MONOHDDdrive2013

焦りと同時に、こんなことがあってはいけないと定期的にバックアップしていたことを思い出し、1週間ほど前までのファイルデータはとりあえず復旧可能であることがわかった。
また、この1週間は新しいファイルデータはあまり作っていなかったので、99%業務に支障は出ないと判断した。

即座に新しいマシンを調達することになったが、今回の一件でよくわかったので、ウルトラブックはもうやめて、ハイエンドノートパソコンで、オールイン型(DVDドライブ内臓)のもので少しでも軽くて小さいものを選ぶことにした。
あともう一つ、今までは自分で探して調達していたが、今後は信用できる専門業者に調査からお願いすることにした。
私の要求は以下の通り。

  • メモリは最低8GB以上を詰めること(増設可能であればそれでよい)
  • 最低DVDROMがついていること(スーパーマルチならなおよし)
  • Core-i7搭載モデル
  • SSD100GB以上

を要求しました。
今すぐ持ってきて。。。は、無理だけど2日後納品なら探します。
とのことだったので、それ以上は聞かず、持ってきてとお願いした。

ここでウルトラブックとハイエンドノートの違い

そのほとんどは光学ドライブが内臓ではない

もちろん、光学ドライブ内臓のウルトラブックも存在するが、ウルトラブックはコンパクトで14インチ以上の大画面でいて薄くて軽いことを売りにしていることが多いのでスペースを取ってしまう光学ドライブは内蔵していないモデルが多い。
標準でついていたとしても外付け化されていたりすることが多いのが光学ドライブだ。
外に頻繁に持ち歩く私としては案外と都合が悪いことに今更ながら気が付いた。
自分自身は、人にデータを渡すにしても安いUSBフラッシュをプレゼントしつつそのフラッシュにデータを入れて渡すので、USBポートがあればいいのだが、一般の方はDVDなりCDなりにご丁寧に焼いて渡してくれる。
なので、ドライブをいちいちつけなければいけないウルトラブックは実際はストレスでしかなかった。

メモリ増設はほぼ不可能

少なくとも私が持っていたウルトラブックは人気のブックだったが、増設などできなかった。
初期搭載が4GBで、事足りるだろと、安易に考えていたが、画像の処理はお話にならないし、大きなログファイル(5GBを超えるようなもの)の展開がなかなかできない。
それに、メモリが4GBなので、Win7Proであったとしても、仮想化したOSに割り振るメモリがない。
結局、ネットする程度ならいいが、画像・動画・音楽処理などできるマシンではないのだ。

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HDD・SSDの換装、増設などできるわけもない

ウルトラブックや、ウルトラノート、モバイルノートといわれる部類のマシンは、安価である。安価な代わりに拡張性を犠牲にしており、HDD・SSDや、メモリなどははんだで直付けが当然なのだ。
なので、今回のようなドライブが壊れた=マシンとしての一生を終えたといってもいいのだ。
要はその系のマシンは使い捨てマシンとして使わなければいけないのだ。

ハイエンドノートパソコンは、基本的に上記の3点に関しては柔軟である。
まず、ドライブ搭載、非搭載マシンは自分で好きに選べる。また、ドライブのスペックも好きに選べるだろう。
最近はDVDも古くなってきており、ブルーレイディスクドライブ搭載マシンも普通に出てきている。
メモリ増設に関してはマシンによって増設の限界はあるが、ほとんどの場合増設可能だ。
なので、初期搭載メモリなど実際はどうでもよく、増設すればいいのだ。
ドライブも初期段階で選択が可能だし、最悪換装すればよい。
普通のノートパソコンであれば、HDDやSSDは規格ものを使っているので、その規格がわかればいくらでも乾燥できる。
実際、私が生まれて初めて購入したSSDマシンのSSDをもっとハイスペックなものにしてみようと、開いてみたら見たこともない薄いドライブが入っていた。
規格ものではないのか?と思い、専門店にドライブを持っていくと、SSDの規格の一つで1.8インチドライブというやつなので、ありますよ。と返事が来た。
実際1枚購入しさしてみたがぴったり合い、そのドライブにリカバリすることも可能だった。

ごく一般的なノートパソコンであれば乾燥しにくいのはCPUと、ディスプレイパネルだろうか。
CPUはノートの場合、はんだ付けされている可能性があるのと、ディスプレイが壊れた場合、デスクトップと違い別製品を買ってしまえというわけにはいかない。
しかし、メーカによっては液晶パネルだけを部品売りしているメーカもあるが。

ということで、ハイエンドノートと、ウルトラブックは搭載しているCPUが同じだったとしてもその拡張性という意味で真逆くらい違う。
家庭で、基本的にはネットサーフィン、あとはちょっと動画見たり家計簿付けたりという程度ならウルトラブックもいいだろう。
スペック的には決して低いスペックではないので、壊れるまで使い続けることができるレベルだろう。
しかし、仕事でがっつり使うマシンとしてはかなり不向きで、拡張性0、接続ポートの少なさ、ドライブがない、VGAポートがないことも多いのでプロジェクタに映すのに一苦労。
下手したら、LANポートがなく、無線のみというマシンも多く、無線が飛んでいないオフィスではネットすら難しかったりする。
なので、価格を安くするために拡張性を犠牲にしているウルトラブックはがっつり系のパソコンとしては本当に不向きである。
利用価値を考えしいて言えば営業が外に持ち出すマシンとして、プレゼン用であったりなら十分使えるだろう。
拡張性がなくてもいいし、プレゼンならドライブもネットもいらないからだ。

そうこうしているうちに、マシンが届いた。
メーカはPanasonic。サーバーの世界で生きていた私は、はっきり言ってLenovo(旧IBM時代)が99%、先般のウルトラブックが初めてのLenovo以外のノートパソコンだったので、少し怖さも感じた。
国内メーカのパソコン=不要なソフトが大量というイメージがあったからだ。
ビジネス用マシンに、家計簿ソフトや囲碁ゲームは絶対に不必要なソフトなのだ。
しかし、Panasonic社のビジネス用ノートはWindowsと、パナ社製ユーティリティソフト以外は何も入っていないのだ。
なので、はっきり言えば、Lenovo社のマシンと何ら変わりはない。
シンプルなWindowsマシンなのだ。
これはありがたい。
あと、私の勝手なイメージだったのだが、Pana社のマシンは無駄に大きい、重い、デザインが古いというイメージがありまた、パナソニック=旧ナショナル→松下電機は、日本でも1・2を争う重い企業でそのイメージからお堅いイメージを抱いていた。
しかし、納品したマシンを段ボールのままもった限りでは中が入っているのか?と思うくらい軽い。
開けて、そして機械本体を引っ張り出しバッテリをつけていない状態で持ってみたら、中に基盤があるのかと思うくらい軽かった。
バッテリをつけてみても非常に軽く、私の持っていたアルミ筐体のウルトラブックの半分くらいの重量だ。
ウルトラブックは薄くて軽いことが売りなのに、ウルトラブックが重量で負けるというお笑い草だ。
また、モニタの大きさはそのウルトラブックと同じで14インチ、筐体自体のデザインは銀色のパナソニックらしい枯れたデザインだが、むしろベーシックというかスタンダードというのか、ビジネスなら、これでいいやというまったく飽きることも好むこともないデザインだ。むしろこれが気に入った。
何より軽いのがありがたい。確かに、厚さはウルトラブックの倍以上あるのだが、厚みなど車社会の富山県に住む私にとっては何の意味もない。
電車や飛行機に頻繁に乗るわけでもないのでこれで十分すぎる。
また、USB3.0ポート×2、USB2.0ポート×1、VGA、HDMIと一通り必要なポートが内臓していること、電源ケーブルのソケットが結構しっかり作られていて頻繁に行うケーブルの抜き差しにも耐えれよう。
そして、ついでに購入した持ち歩く用のAC電源が素晴らしい。
持ち歩きしやすいように、ノーパソの電源のあのボックスに、電源の足を直接つけるアダプタと、その四角いボックスを普通の電源のように両側にケーブルを出すこともできるよう作られていた。
このAC電源には感動した。
非常に持ち歩きやすいのだ。
という感じで、新しいマシンになじみつつ、問題点も見つけ出していく。

新しいマシンの不都合な点(私見)

タッチパッドが嫌いな私

現在、そのほとんどがタッチパッドであるのがノートパソコンだが、私は本当に嫌いだ。
入力していると触れてカーソルが飛んだりするからだ。
基本的にマウスをつけている場合は無効にしているが、案外と無効は無効で都合も悪い。
本当はLenovo社のポインティングデバイスがいいのだ。
TOSHIBAも出しているが、Lenovo社の操作性、フィット感は半端ない。

電源の位置が微妙

電源スイッチが左手前の正面の縁にあるのだが、この位置が実に微妙で、スーツなどを着た状態で入力していると、たまにボタンが当たり引っかかって電源をOFFにしてしまうことがある。
2~3度やった。
よくある右奥キーボードの端が一番いいのだが。。。
なので、電源ボタンを操作しても何もならない設定にした。
突然シャットダウンされたら大変だからだ。
そうやって少しずつ調整することで、使いやすくなってきた。

ウルトラブックの非常に困る点がリカバリメディア作成

最近のノートパソコンを購入してもほとんどCDやDVDがついてこない。
ついてくるのはMicroSoftOfficeのDVD程度。
昔なら、5枚も10枚もついていて、それが初期化するときのリカバリ用CDだった。
最近はディスクToディスクといって、一般の方には見えないHDD領域にリカバリ用データが入っており、初期化をパソコン上で操作すると出荷状態に戻せるように作られていることと、リカバリメディアは自分で作らなければいけないことが多い。
購入した時点でメディアを作っておけばいいのだが、一般の方の場合、そんなこともつゆ知らず作らずに利用して壊れてからメディアがないことに気づき結局メーカ送りになることが多いのだ。
もちろん、ウルトラブックにも同様の機能があり、メディアを作ろうとして気づいたが、なにせ、ウルトラブックのほとんどには光学ドライブがついていないのだ。
なので、リカバリメディアを作る際に、外付けドライブがないといけない。
そうやって、周辺機器をそろえていくと、結局普通のノートパソコンを買ったのと費用的に変わらなくなっていくのだ。

ハイエンドノートになって、良かった点

キーボードのフィット感がはんぱない

一般の方にはもしかしたらまったくわからないことかもしれないが、キーボードが自分に合っているかどうかというのは非常に重要だ。
思った位置におもったキーがあるキーボードと思った位置よりほんの数㎜ずれているものではデータを作り上げていくうえで30%以上も効率が違う。
もっというと、ミスって削除して書き直すという作業が30%も変わってくるのだ。
要は、1000文字の入力が必要な際に、1100文字程度で入力できるものと、1400文字近くキーをたたくのとの違いほどの差がある。
今まで使っていたウルトラモバイルに関しては、はっきり言って最悪と言わざるを得なかった。
2年近く利用して最終的にまともに一発で入力できることがほとんどなかった。
これは、キータッチの浅さとその引っかかり具合が最悪で、特にGやJなどの中央一のキーを打つときに、一発で打てない。
固いのだ。
パスワードはほぼ1発でOKにならないというくらい都合が悪かった。
会社などで長時間キーボードをたたくことがわかっているときは外付けキーボードをつけて入力していた。
これではノートパソコンである意味が全くない。
新しいマシンは今までのウルトラブックよりまし、デスクトップ用キーボードより少しキータッチが浅い程度で、慣れれば問題なさそうだ。
ただ、心配なのはその強度で、1週間で表面がてかってきた。
プログラムや普段のビジネスシーン全般で利用するからこそ耐久性は少し心配だ。

通信関係がしっかりしている

もちろんウルトラブックがしっかりしていないというわけではないが、なにせ安価なマシンということもあり少し弱いのだ。
特にWi-Fi受信機は少し弱い。
無線ルータが真横にあるにもかかわらず、アンテナ2本ということがあったりする。
その点では内臓Wi-Fiでもかなり強く、家庭用ルータの強いモデルの電波なら100m位受信してくれる。これはありがたい。
社内の工場ていどなら持って行ける。

何より圧倒的に軽い

ウルトラブックからハイエンドマシンへ移行する際の一つの懸念は重量だった。
大きさや重量にメリットがあってこそのウルトラブックなので、そちらに勝てるはずもないと考えるのが一般的で、さらにハイエンド→高スペックのマシンなだけに筐体が大きくなっても仕方がないと思っていた。
しかし、重量は従来のウルトラブックの半分近く、そして、大きさは厚みこそ倍以上になったが面積はほぼ同じ、このくらいの厚みなら十分だろうという程度。
なので、大きさやおもさという点では少し驚愕した。

タッチパッドの軽さ

今までのウルトラブックもタッチパッドだったがその操作性は圧巻。
ちょっと外出先でメールの送受信という程度なら何ら問題がない。
さすがに高額なだけはあると本当に感じた。

交換部品がある

まず増設できるのはありがたい。
メモリのみならずディスクもケース化されており、SSDの拡張、換装が可能だし、メモリは最大24GBまで行けるので、この先の用途に合わせて入れ替えも検討できる。
耐久性に不安の残るSSDだからこそ、入れ替え可能なのは本当にありがたい。
今回買い替えを余儀なくされたのはウルトラブックだからなのだ。
それに、ウルトラブックはバッテリの入れ替えもできない。
基本的に筐体を破ることはできない。
かりに入れ替えたいとしたら、修理対応だ。
結局5年以上利用していると、ウルトラブックもハイエンドモデルも費用的には変わらないのではないかと感じる。

オールインワン

普段頻繁に使うことはない。だからなおさらなのだと痛感するのが、光学ドライブやVGAポート、有線LANポートが標準で内蔵されている点だ。
ウルトラブックは薄さや軽さのために、そういった頻繁ではないパーツを犠牲にしており、使えないわけではないが外付けになるというケースだ。
私がこの2年近くで5度ほど経験したのが、まず使わないだろうと、マシンのみを持って行った結果、プロジェクタに映したいといわれて、VGA用のソケットを持ってきていないので困り果てたことや、客先でネットにつなぎたいけど、その会社には無線がない、そして優先の外付けポートを持ってきていないなどということは多々あった。
先述のお客さんがデータを渡す時にCDやDVDで。。。などというのはしょっちゅうだ。
結論として、外付け化されているより内臓化されているほうが便利に決まっていると。
オールインワンのマシンを持つからなおのこと感じるのであった。

バッテリ持ちがはんぱない

ウルトラブックのもう一つの利点としてバッテリの持ちが売りになっていることが多いのだが、私の持つウルトラブックはウルトラブックの中では電池持ちが悪いほうで、標準で6Hあまり、節電モードで9Hだった。
ほかのウルトラブックの場合は、標準で6~8H、節電モードで12時間以上というのがよくあるケースだ。
そして、今回購入したマシンは、標準で8H、節電モードで20Hと説明書には書いてあった。
話半分で考えても4Hは持とう。
電源をつけずに4Hは、私からしてみたら、現状の富山県から東京上野駅まで特急・新幹線を乗り継いで降り立って約4H、この先、新幹線が通ると、東京に行き、宿に入りシャワーを浴びても4Hほど。
十分だろう。

ウルトラブックとハイエンドノートパソコンを利用して思うこと

私が調達したハイエンドノートパソコンは企業でもふつうはここまでのスペックを求めないだろうというくらいハイスペックだが、CPU性能的にはウルトラブックと同じ程度、というよりウルトラブックはCPUだけは無駄にハイスペックなのだ。
同じようなCPU性能で、ディスプレイサイズが大体同じなので、マシン性能的にはあまり変わらないが、ハイエンドマシンを使ってしまうと、もうウルトラブックは使わないと感じる。
拡張性を犠牲にした分、最初からついている機能やデバイスがある程度豊富だが、ビジネスの場合そのほとんどは使わない。
たとえばウルトラブックの場合ミニHDMIのソケットがついていることも多いのだが、ミニHDMIのケーブルを買うことがまずない。
普通のHDMIソケットなら、もしかしたら自宅のテレビにつないでみようと考えることもあるかもしれない。
ほんのちょっとしたことだが、ウルトラブックは結果的にお金がかかるのだ。
そのあたりを考えると、多少高くても、ハイエンドノートパソコンを買うほうをお勧めしたい。

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