
ソフトバンクがYahoo!ショッピングおよびYahoo!オークションの利用料完全無料化を発表した
ヘッドライン
Yahooブランドが提供するショッピング、オークションにおいて、出店事業者の月額利用料とロイヤリティを無料化するという発表があった。
業界に激震?
ライバルの楽天やAmazonなど、衝撃を受けたのではないかと考えている方も結構いるようだが、実際に衝撃的な発表だったのだろうか?
余り動じていないライバル
楽天もAmazonも現段階ではYahooの発表を受けて自社が何かを対応するといったような話を聞いていない。
なぜだろうか。
今回、yahooは、外部URLの貼り付けを許可した。
これは、従来のネットショップカート提供事業者ではレンタルカートという形を取っているところ以外は認めていない機能だった。
これは、ロイヤリティを徴収する関係で、外部へ誘導する行為は自滅行為だと考えられていたからだ。
Yahooはそのロイヤリティ制度をなくしたことで、特にYahooショッピング内だけで完結する必要性が”全く”無くなったのだ。
今後ソフトバンク社がどういうビジネスプランを考え無償化したか徐々に見えてくると思うが、無償化したことでオープンな環境になったのは間違いない。
楽天やAmazonサイドからしてみればYahooショッピングは手を組み共に成長する相手でありライバルではなくなったという見方もできる。
楽天とYahooが提携し、楽天のショップは自然にYahooにも展開した状態になるなどの施策を打つことで双方にメリットが出てくる(そうなるかどうかは今後の両社の交渉次第だろう)。
Amazonもしかりだ。
今回の発表でライバルは楽天やAmazonではなく、Googleショッピングになることは明確だ。
Googleショッピングはもともとショップサイトではなく、ショップサイトの商品を検索するためのエンジンであり、もちろん登録自体も無償だ。
Yahoo同様であり、yahooは、さらに、yahoo内でショップサイトを構築できる。無償でだ。
今回の無償化で大きな影響を受けた会社もある
それだけが理由ではないとは思うが、DeNAのZero-Storeが閉店することになった。
Zero-Storeのメリットは基本的に出店は無料で、オプションを購入するとYahooショッピングも開店できるというのが売りだった。
Zero-Store、DeNAマーケットYahooショッピング3すくみのプランニングができなくなるDeNAは大きな痛手と言える。
この先どうなる?
すぐに業界の勢力図が塗り替わるようなことは起きないだろう。
出店だけなら実質無料で展開できるようになったことで、敷居が下がる。それだけ出店者が増えるのは間違いないが、それと同時に覚悟の薄い店舗も増えるだろう。
欠品キャンセルや粗悪な品、詐欺に近いような商品などの販売なども出てきてその規制をどうしていくのかなどまだまだ見えないことが多い。
クレジット決済導入が必須となる中、クレジットを使いたくないという店舗はどうなるのかなど、この先出てくるであろう課題もたくさんありそうだ。
楽天などはおそらくそういったことを見定めている最中だろう。