ツイッターがいよいよ米国で新規株式公開を申請

10億ドルの資金調達を目指すツイッターの新規株式公開を申請

ヘッドライン

米マイクロブログサービス、ツイッター(Twitter)は3日、新規株式公開(IPO)を申請した。10億ドル(約970億円)の資金調達を目指す。2012年5月の米フェイスブック(Facebook)以来の大型上場となるとみられる。

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2010年以降赤字が続くが。。。

今回の申請で初めて企業としての収益状況が判明したが、2010年以降赤字が続いている状態。
アクティブユーザ(実際につぶやいたりしている生きているユーザ)が2億を超えるとされている。
また、収益の85%以上が広告収入であると申請書には記載されていたようだ。

赤字企業の上場

Facebook以来の大型上場と言われて入るが、現状で赤字体質の企業である。
Facebookのように確勝銘柄として投資家が投資するのだろうか。

改善のカギは

ツイッターの収支改善に急務と思われるのは、収益基盤を広告収入だけではなく、ほかの収入減を作ることだろう。
国内SNSのミクシィが赤字に転落したのも、広告収入に頼りすぎたことにより景気に左右されやすく、一度傾くと下落の方向一辺倒になるのだ。
DeNAのように広告収入以外の収入、特に利用者一般個人からの課金システムを考えていかないことにはがけが崩れるがごとく赤字が膨らむ可能性もあるのではないだろうか。

ツイッターの魅力

現在のツイッターの魅力は限られた文字数の中でいわゆる【つぶやき】が書けるという小さなブログのようなシステムが大ヒットしている。
これは、ブログのように、文字数が無制限であるがために、手軽に記事を書けないブロガーに最適だった。
テレビを見て感じた一言、ちょっとしたタイミングで【つぶやく】様は、まるで独り言をしゃべっている人のようなのだ。
一般受けするものだったということなのだ。
また、フォロー・フォロワーという、いわばお友達関係のようなつながりを持つことができ、一方通行のフォローもある。いわゆる片思い状態だ。
芸能人などのツイッターアカウントには数万~数百万のアカウントからフォローされるが、芸能人は知人・友人のみのフォローで紐付られたフォロワーにはフォローした方が更新するとタイムラインにつぶやきが流れるようになる。
好きな芸能人が日々何をつぶやいているのか自分のアカウントスペースで確認できるのだ。
また、リツイート(RT)という機能があり、誰かがつぶやいたコメントをそのまま自分のフォロワーに転送するような機能を持ち、どれだけRTされたか競うようになってきたりもしている。
それいがいにもハッシュタグ(#からじまるキーワード)で同ジャンルの記事をまとめたりすることもできるようになった。

この様に、限られた文字数の中でもたくさんの機能を持ち、様々な対応が可能に作られており、若者を中心に日本国内でも大流行した。
政府や省庁なども独自にアカウントを開設、とくに、2011東日本大震災発災後の電力供給に関する情報などを即座に逐一報告し大変重要な情報発信ツールとなった。

ビジネスとしてのツイッター

システムとしてのツイッターは非常に魅力的で、かつ拡張余地もまだまだ残されており、ツールとしてのツイッターはまだまだ伸びるだろうと考えられる。
ビジネスとしてのツイッターは先述したとおり、現在広告収入がほとんどの収入で、景気に左右されやすいと思われることと、また、ビジネスモデルに新鮮味が全くない。
人がつぶやいた記事に広告を掲載して、本当に効果があるのだろうか。
そう考えたときビジネスとしてのツイッターは厳しいものがある。

ツイッターらしさを活かして

ハッシュタグや、リツイートという今までになかった機能を持ち、APIなどを利用して外部と連携ができるツイッターを同収益に結び付けることができるのかが今後の成長のカギだろう。
最近は独自アプリでユーザ登録をおこなわずとも、ツイッターアカウントでログインができる機能を持つサードパーティが表れてきた。
このような使い方から収益を上げることができれば独自性や簡便性が上がりユーザがさらに増えることも予想されるし、別の収益を確保できれば収支改善も現実のものとなるだろう。

今回の上場は

私の勝手な推測だが、上場し資金調達を行い、ツイッターというプラットフォームとしての地位を確固たるものにするための開発費用の調達という意味合いが強いのではないかと思っている。
資金調達後、どのような方面に資本投下を行いどのような収益モデルを作るのか見てみたい。

IT企業の上場

Google、Facebookなど、IT新興産業の上場が増えてきた。
これは、米国のみならず、日本国内でも同じで、ミクシィやGREE、DeNAの上場、そして、ガンホーがパズドラというゲーム一本で上場したりと、IT産業の上場が相次ぐ。
かたや、M&Aなどにより、資金力、アイディアのない企業は大きい会社にどんどん吸収され、業界としてそろそろ飽和状態になるつつある。

とくにFacebookに代表されるソーシャルメディア企業は黒字企業と赤字企業が明確に分かれてきた。
今後倒産するのかどこかに吸収されるのかはわからないが、業界の勢力図が大きく変わりそうである。
ツイッターの上場が類似の企業にとって追い風となるのか逆風となるのか、しばらく様子を見てみたい。

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