GREE希望退職200人募集、ミクシィ通期赤字。。。国内SNSの危機~そこから復活!~

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GREEが希望退職者200人を募集へ

ヘッドライン

事業が振るわない中収益性を上げるために200人の希望退職者を募集することを2013年10月2日に発表した。
これによる今後の収益見通しに関しては現在は不明とのこと。
SNSによるゲーム課金事業で一気に事業拡大し、その後当局からの規制などで業績が悪くなった。
また、いくつかの海外事業拠点も閉鎖予定となった。

ミクシィが通期赤字へ

国内SNSの雄、ミクシィが2014年3月期(2013年度)通期の連結業績予想を下方修正し、営業損益が16億円の赤字に転落する見通しだと発表した。
前回予想は10億から20億の黒字の予想だったことを考えると、実に30億近くのマイナス差がおきていることになる。
ミクシィはGREEやモバゲーのゲーム事業に乗り遅れる形となりここ数年は苦戦を強いられていた。
そのゲーム課金が予想を下回る結果となったこと、そして従来収益のメイン事業である広告事業の収入も予想を下回った。
こちらもGREE同様、海外事業拠点のいくつかを閉鎖の予定となった。

モバゲーのDeNAは?GREE・ミクシィとの違いは?

モバゲーを運営するDeNAは実際は昨年より収益は落ちたとはいえ、なんとか黒字を確保している状態。
ライバルのGREEやミクシィと何が違ってきたのか。少し調べてみた。

海外進出の成功と失敗

DeNAは、国内でのコンプガチャ規制と共に海外へといち早く進出を決めアジア・欧米に事業拠点を作り展開。GREEやミクシィも海外でのビジネスの展開を始めた。
ほとんど同時と言ってもいいタイミングで海外へ進出したがこの3社で取り組み方が違った。
GREE・ミクシィは、海外に拠点は作ったが、積極的に展開するというより、とりあえず送れないように拠点を作ったように見える。
DeNAは、むしろ積極的に海外へ展開し、各国で確固たる地位を確保しようと努力したように見受けられる。
この差が13年になり如実に表れDeNAは、海外事業が成功と言えるレベルまで売り上げが伸びた。
GREE・ミクシィは拠点によっては単月黒字を達成するところも出てきたが、海外事業全体としてみたら振るわない結果となった。
回収がしきれない状態でいわばお荷物状態になってしまった海外事業展開はもはや撤退する事が現状では最も傷口を広げない選択ということになったのだろう。

パズドラ・LINEゲーム等の躍進

それまでは、SNSに加入するともれなくゲームができた。
逆に言えば、ゲームをしたいがためにSNSに加入するというのがモバゲーやGREEのユーザだったと思う。
ミクシィはゲームという意味では後発なので、本来のSNSとしての機能にもれなくゲームがついてくるようになった。
前者のモバゲー・GREEは、SNSの機能はあくまでおまけなので、ゲームサイトとして認知されるくらいだろう。
そう考えたら現在のアプリストアでいくらでもゲームをダウンロードできるような時代になってしまうと、拘束されてしまうSNSへの加入はむしろ足枷だろう。
ミクシィは、本来のSNSの機能より後発のゲームサービスに力を入れた結果広告効果が薄まりユーザ離れが起きたといえる。
また、この1~2年で爆発的に加入者の増えた世界的規模SNSのfacebookにSNSとして勝てるのかという勝負になるとミクシィも弱かった。
そして、LINEというメッセージ・通話機能を持つアプリにゲームが付与されたが、こちらも爆発的に伸びよりSNS離れが加速した。

今後の国内SNSは?

このまま進めばおそらく淘汰・統合・合併という言葉が聞こえてきそう。
このながれなら、DeNAに救済を求めるのか、もしくは小さく閉鎖していくのか。

今回はあまり書かなかったが、amebaが調子がいいようだ。
こちらはブログサービスを中心にゲーム事業やSNSサービス、amebaピグなどのソーシャルプラットフォーム、そして、芸能人のオフィシャルブログによる大量のトラフィックを維持し好調のようだ。
事業の核(コア)をどう考えるのかで色も違えば結果も変わってくる。
実際はどのサービスも大きく違わないが、利用者から見れば全て大きく違って見えるのだ。

今後の事業展開や発表を見守っていきたい。

その後のmixi~株価が10倍超もあった~

希望退職者を募る報道がなされてから後、スマホゲーム『モンスターストライク』が絶好調で、2015年3月期決算予測で売上高が1000億円超という発表があった。
実にこの記事を書いた時点の売り上げの8倍だ。
たった1年で1年前の8倍の売り上げをたたき出したモンストはmixi救いの神だっただろう。
株価もそのまま売上高を反映してか、モンスト発表直後から暴騰、この記事時点より10倍近くまで上がった時期もあった、現在は4,500~5,000円台で安定推移というところだが、モンスト一本でここまで状況を劇的に変化させたmixiに驚きを隠せない。
モンストの勢いま今(2015年1月)も衰えておらず、今後も安定した収入基盤となるだろう。
株価の暴騰、時価総額が驚きだった『パズドラ』のガンホー並みのサプライズだったが、重要なのは、ガンホーも現在は、当時の勢いはないが、海外への展開やほかのゲームなどで屋台骨を太く太くしようと努力している。mixiも、モンストにすがり続けることでまた傾くことがないよう、そして、本来の基幹事業であるSNSをどう変化させていくのか、資金ができた今だからこそ大きな変化を求められるのではないだろうか。

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