
Linuxって?
私は10年以上、Linuxを商売で使いLinuxをうまく利用して売り上げを上げてきました。
よくお客様には、『Linuxってなんだよ。結局儲かるソフトなのか?』とよく聞かれたものです。
すこしわかりやすく解説してみようと思います。
Linuxとは
ヘッドライン
Linuxとは、協議にはLinuxカーネルと言われるもののことで、一般的にはそのLinuxカーネルをベースに開発されたOS全般のことを指すことが多いです。
要は、WindowsやMacと、最近ではAndroidなどと同じOSと言われるものです。
OSとは
OS(OperatingSystem)とは、基幹ソフトと言われ、私たちがコンピュータハードウェア、ようは機械を使ってワープロや表計算、ゲームなどを動かすためのベースとなるシステムです。
基幹ソフト自体でワープロ操作を行うのではなく、基幹ソフトを母艦として、その中で母艦の持つキーボード操作やマウス操作を利用して様々なソフトが同様の操作性で動かすことができるようになっています。
Windowsと言われるOSが一般向けに発売されてからパソコンの世界は爆発的に伸び、今は家庭に一台どころか一人1~2台の時代になりました。
つい最近はいよいよ携帯電話端末に導入する基幹ソフトとしてAndroidというOSが開発され、共通のOSとなり爆発的に伸びました。
今やiOS(iPhone)と、Android端末が携帯市場のそのほとんどのシェアを獲得しています。
一般向けのOSとして、パソコン端末市場、携帯端末市場が席巻された今、コンピュータ端末はほぼ1人2台以上保有していることになりました。
また携帯端末は元々通信回線をもっているのでインターネット常時接続環境を個人間で持つことになりつつあります。
OSとして、Linuxと言われるものは
先に書いた通り一般市場ではそのほとんどがWindows、それ以外はアップル社のOS(Mac)がそのほとんどです。
それ以外の一般向けのOSと言えば携帯端末にAndroid(もしくはiOS)、ゲーム機に特殊なOSが入っている程度で、目の前にあるOSとしてはLinuxはほとんど見かけません。
最近はまれに市役所などの操作端末はWindowsである必要がないという判断からまれにLinuxを導入する自治体や企業があります。
しかし、利用するのはインターネットブラウザや、専用のソフトのみで、マウスとキーボードさえ動けば何でもいいという環境の際に無料であることが多いLinuxの採用がある程度です。
一般家庭に向けた様々なソフトの導入をするような端末ではやはり稀有な存在です。
Linuxと言われるOSは、一般家庭の汎用的な用途で使うOSというより、サーバー機にサービス提供用途で導入するOSとして広く認知されています。
決してLinux自体がサーバーOSというわけではありませんが、Linuxで導入が可能なソフトにサーバー用途で使うようなソフトが多いので自然とそうなっていきました。
また、Windowsは、先述したようにこの20年近くで爆発的に伸びたOSですが、短期間で次々に移り変わる仕様に対しバグが多数発見されそのバグを付いたアタックや利用者が多いことを前提にしたウィルスソフト、多くの方が使っているために見えてくる脆弱性を付かれたクラック行為が横行し、常駐しなければいけないサーバー的な用途で使うのが非常に怖いと言われました。
また、Windowsは有償ソフトということもあり、ソースが未公開で、オープンソースとして伸びてきたLinuxとは対極に位置し、問題が発生した際に自己解決しにくいとよく言われてきました。
そこで、常時接続するようなサーバー環境ではLinuxの方がソース公開、およびそれによる文献の多さで、サーバー管理者が好んで使うことになっていきました。
わたし自身もその一人で、独立開業当時は資金力もなく、そして、最低限のセキュリティを確保するためには全容が把握できるようなものを使いたいと、自然とLinuxOSを選定してく流れになりました。
ディストリビューション
一般的にはWindowsと言えば、現在はWindows10が主流で、その前はWindows8、その前はWindows7からBistaそしてXPと、どんどんメジャーバージョンが上がっていくOSである。
Macもほぼ同様だと思う。
Linuxもそういう意味では、バージョンが上がっていくOSではあるのだが、Linuxの場合各メーカが開発したOSがあるのだ。
これをディストリビューションと呼んでいるが、ようはLinuxという共通のOSカーネルを利用して各社独自にオリジナルバージョンのOS(ディストリビューション)を作っているのだ。
代表的なものだと、
RedHat・Debian・TurboLinux・CentOS・FedoraCoreなど。
そしてまた、その派生物的なディストリビューションも生まれたりしている。
私はRedHat系のディストリビューションを好んで使っていた
Linuxカーネルのなかで、また系統がいくつかに分かれていく。まさに家系図とでもいえばいいだろうか。同じカーネルと言われる根幹にかかわる部分を使いながらまた様々な流派に分かれている。
私はその中でもRedHat系と言われる系統のディストリビューションをよく使っている。理由は以下の通り
up2dateやyumなど、インストーラーがあり非常に便利。
文献が多いことと、同じRedHat系の文献から応用がききやすい。
CentOSというディストリビューションがエンタープライズ系ディストリとして存在しておりオープンソース。
サーバー事業者として必要なソフトのそのほとんどがRHELやCentOSに対応している
などの理由からだ。
理由などはさまざまだろうが、やっぱり大きいのはRedHat系は日本語での様々な文献も多く調べものに対応しやすかったのはかなり大きいだろう。
と、言うことで私はRedHat系を好んで使っている
サーバーの世界では”枯れたOS”というものが好まれる
Windowsが現在2~4年のペースで新しいバージョンのOSを販売している。
Linuxの世界ではだいたい3~4年。開発・実験系のディストリなら半年から1年で新しいバージョンが登場するものもある。
コンピュータの世界はオリンピックやワールドカップの周期と同じで、4年程度で一昔前になる。CPUなどは私がこの事業を始めてから革命的に進化したのが3~4回ある。
ペンティアム2の時代にパソコンをはじめ、ペンティアム3で独立創業、ペンティアム4からCoreDuoで1CPUに複数コアと言う世界になり、CPUに革命が起きたと感じた。
そして今はHDDがSSDに、Androidの登場やHTML5の登場でさらなるマシンのスペックアップがおきている。メモリに至ってはクライアントPCクラスでも8GB搭載は当たり前。
サーバー機に至れば100GBくらい搭載していても驚かなくなってきた。
LinuxOSの大きなバージョンアップは大体そういうCPUなどのハードウェアの大幅な状況変化に対応した形でバージョンが上がる。
理由は簡単で、CPUの大きな変化と共にCPUやメモリ、ネットワークを操作する基本的なソフトOSも仕様を変えないと操作しきれなくなる。
簡単に言えば、せっかくの変化に対応していない古いOSではその能力を発揮できないからだ。
また、ソフトに至ってはメジャーバージョンアップは4~8年に1度程度というソフトも多い。
私がさーバー事業者を初めて10年目にして初めてメジャーバージョンが上がったことを確認したソフトもいくつかある。
考えてみれば、WEBサーバーとして使っているソフトで
- Apache→1.3から2へ
- Bind→9から10へ
- PHP→4から5へ(近々6?)(2019年現在PHPは7へ。5が終了の流れになりつつあります。)
- MySQL→4から5へ
と、メジャーバージョンに関しては1つ上がったかどうかといった程度だ。
サーバー(機能・アプリ)の世界は保守的で、新しいものを好まない。理由の一つは、新しいものには間違い(バグや脆弱性)がつきもの。
なので、できるかぎりぎりぎりまで現在のものを使用したいと考えるからだ。
仮想化技術などは、かなり前からCPUなどが仮想化技術に対応し始めていたが、ソフトのリリースやサービス業者のリリースはぎりぎりまで公開されず、ここ数年で爆発的に増えた。
私が仮想化サーバーのレンタルサービスの提供を開始してから6~7年たつと思うが、当時仮想化技術をバカにしていた上場企業が現在は地方都市と手を組んでかなり大掛かりな設備まで作りサービス提供を始めたりしている。
技術が枯れないと大きく動かない世界なのだ。
なので、開発者もリリースが遅れがちになるのだろう。
~本題~Linux何ができるのか
Linuxと言われるもの自体はカーネルだが、一般的にLinuxというOSという意味で使うことも多いのでOSという意味で解説するが、何ができるのかというと、基本的にWindowsと同じである。
キーボード操作、マウス操作、ネットワーク操作、ディスプレイ、音の管理などだ。
実際私たちが使うものはソフトになるが、LinuxにはLiuxのソフト、WindowsにはWindowsのソフトがある。
例えば皆さんはあたりまえのように使っているデスクトップ画面。
Windowsの場合は標準で強制インストールし皆さんが見ているような画面になる。
Linuxはその画面がオプションとして存在し、実は何種類かある。
入れなければWindowsで言うコマンドプロンプトのような黒画面に白字で文字うちしかできない画面になる。
デスクトップ環境を入れることになればWindowsと何ら変わりはない。
また、ワープロソフトや表計算ソフトもあるし、ホームページを見るソフトにはFireFoxがあるし、メールソフトにthunderbirdというWindowsにもあるソフトもある。
なので、なにができるのか? と聞かれると実は困る。OSはハードウェアの操作管理が基本的な機能であり、それはWindowsもMacもリナックスも変わらない。
違いはその上で動くソフトのリリースの度合いの違いだけなのだ。
なので、windowsとなにもちがわないですよ。という回答になる。
それでは不親切なので一般的にはこうつかわれていますというのを書いておこう
WEBサーバーやメールサーバーとしてLinuxを使う
一般的にWEBサーバーと言われる用途である。
ほとんどのレンタルサーバー屋さんはLinuxカーネルのディストリビューションでサービスを展開している。
WEBサーバーはWEBサーバーさえ入れればいいわけではなく、ファイルの転送に使うFTPサーバー、ブログやショッピングカートを運用する際に必要なデータベースサーバー、ドメインを管理するDNSサーバー、そしてどのサーバー屋さんでも同時に利用できるメールサーバーなど必要だ。
このすべてを結論でいうと無料で導入できるのはLinuxだ。
さらに、ファイアウォールなども構築できるので非常にローコストで展開できる。
また、そのほとんどのソースは公開されているので改良も容易だ。
そのあたりの用途がやっぱりおおい。
Linuxなら、ローコストに展開できるサービス
- WEBサーバー(Apache・nginx)
- データベースサーバー(MySQL・BerkeleyDB・PostgreSQL)
- メールサーバー(Postfix・qmail・sendmail)
- DNSサーバー(BIND)
- ファイルサーバー(samba)
Windowsサーバーじゃないといけないの?ファイルサーバーの構築
事務機屋さんが売り上げのために積極的に企業に売り出したのがWindowsServerであったりします。
ほとんどの企業さんでWindowsServerの用途としてファイル共有で使われることが多いですが、ファイル共有だけだったとした場合に、本当にそれはWindowsServerが必要だったのでしょうか?
答えはNoです。
ファイルサーバーとWindowsServerの関係
事務機屋さんは怒るでしょうね。そんなこと書くなよ!ばれるじゃん!って。
サーバーとついているから、ファイルサーバーを構築するときはWindowsServerじゃないとダメなんですよ
的な感じで導入していますよね確実に。
答えを言うと、別にWindowsは、98でもXPでも10でもファイル共有サーバーとして動かすことは何ら難しくはありません。
あえて、WindowsServerとの違いを上げるとしたら、自動的に再起動がかかることが【たまにある】程度の話ですかね。
そのたまが1~3か月に1回程度です。これがダメだというならWindowsServerも選択肢に入りますが、いかがでしょうか?
再起動にかかる時間は長くても10分程度です。
そのために、10倍近くも価格差のある、WindowsServerを入れる必要はありましたか?
Linuxでも作れますよ?
sabmaというサービスがLinuxにはかなり昔からあります。
これは、簡単に言えば、LAN通信などを利用してネットワーク越しに、フォルダ共有したものを見ることができるようにしたサービスです。
クライアント相手は、Windowsを想定して作られているので文字化けなども起きません。
ここ最近、ネットワークストレージや、LANDISKと言われる、ネットワーク上に置いておく外付けハードディスクと言うのが流行っています。
家庭内でも、共有ストレージとして家族で利用するディスクとして置いておく方も増えてきました。
いわばそういうストレージは、sambaで作れます。というか、おそらくほとんどのそういうストレージはLinuxのsambaで作られているのではないかとさえ思っています。
ネットワークドライブの為だけにWindowsServerを導入している企業様は少しコスト高ですよ。一度見直しされたらいいのではないかと思います。